YOSUKE YAMASHITA

プロトライアスリートの山下陽裕です。

感覚を言葉にする

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”ふわっと”ダンシングしていますね!


「グッと水を抑えてます!」

「スーッと抑えてるよ!」

 

このような訳わかんない言葉を聞いたことある人、たくさんいますよね笑

 

選手同士だとこういう会話をたくさんするのですが、コーチングでお客様と話す際はプラス動作的な説明も入れるようにしています。

(相手に合わせて感覚と理論とを上手く組み合わせて説明できるコーチは尊敬します。)

 

でも、最終的には「どんな感じですか?」って聞きます。

やっぱり感覚っていうものを大切にして欲しいんですよね!

 

こう考える背景には競泳時代のコーチの影響があります。

 

私が今でもお世話になっているコーチはたくさんコミュニケーションをとってくれるコーチでした。

当時はスキルって隠すものでしたし、SNSも未発達だったので、自分の感覚に頼るしかありませんでした。

(EN1とかEN2っていう運動強度の表現を知った時は大学生のころです。)

 

今でも定期的に指導を受けていますが、指導を受けて泳いだ後、真っ先にどんな感じ?って聞かれます。

動作が直っているいない関係なく、まずは自分の感覚の変化を確認されます。

 

〜キャッチをはやく、水を強く掴みたい時のやり取り〜

「どんな感じ?」

「今のはスーって伸びた分キャッチの時間が作れてグッて感じが強くなりました。でもテンポ遅くなってません?」

「ほな、スーって部分を脇で作って、入水の時に肘をクッて感じで上向けてみよか」

(泳ぐ)

「どんな感じ?」

「今のは…」

 

 

 

泳いだことない人には申し訳ないくらい、いや、泳いだことある人も意味わかんないやりとりですよね。笑

 

私のレッスンに来てくださったことがある人は会話の流れの「感じ」が掴めると思います。

 

この動作と感覚の結び付けのいいところは、疲れた時に意識づけしやすいところです。

なんかいつもと違うなと思ったら、感覚を言葉にしたものを脳内で唱え続ければ、リズムが戻…ってくることもあります。

 

バイクだとガシガシ踏んでるから、ぐっぐって踏もう

ランだとドスドス走っているから、せめてバンバンにしよう、バンバンまで戻ってきたら、ぱんぱん走ろうとか。

 

すみません。意味わかりませんよね笑

 

でも、感覚でコントロールするって部分に共感してくださる方はいると思います。

(いてほしい)

 

この、いわゆるオノマトペ表現って、自分で自分のものを選ぶときは簡単なのですが、人のものを選ぶ時って、とても難しいんですよね。変な感覚がつきかねませんし。

 

コーチと私の会話の例のところで出てきているクッて表現も、クッて表現でなく、グッて表現になると力みが生まれかねません。(私の場合)

 

もしかしたら、力のない方だと、グイッとってなるかもしれませんし、関節の柔らかい方だとクルッとってなるかもしれません。

 

もしかしたら、この辺りの言い回しがコーチとの相性を生んでいるのかもしれませんね。

 

ちなみに高校の時は運動強度がこんな感じで表現されてました

 

サークルイン=淡々と

ペース練習=サクサクっと

ハード=高いレベルで淡々と

 

(初見だと絶対にわかんないですよね笑)

 

感覚を言葉にするのって難しいですけど、ぜひ挑戦してみてください。

そしてコーチに投げかけてみてください。コーチの成長にもつながるのではないでしょうか。